なみある?塩田気象予報士の【梅雨前線と波】

Category : NAMI-ARU?/なみある?トピック Update : 201806.08Fri

梅雨前線と波。

6日、関東甲信、東海、近畿地方の梅雨入りが発表されました。
梅雨と聞くだけでなんとなく気分はジメジメどよんどよん、波もそんなイメージがある方も多いかと思いますが、今回はその梅雨時期の波について。

GWが明けて初夏になると、チベット高原を隔てて南側から高温多湿の気団が、北側からは低温乾燥の気団がそれぞれ別のジェット気流に運ばれて日本付近までやってきます。その異なる大気が出会ったところで雲が発生し梅雨前線が形成されることで、まず沖縄地方が梅雨入りします。

6月に入ると日本の南東の海上から張り出してくる太平洋高気圧が湿った暖気を南風として送り込み、北海道や東北~日本海に張り出すオホーツク海高気圧が湿った冷気を北風として送り込みます。
この2つの気団の押しくらまんじゅうが南北100キロくらいのところで繰り広げられながら、徐々に北上し7月ごろまで続くことで、九州から東北まで順々に梅雨入りするわけです。

波は同じ方向に吹き続く風で発達します。
梅雨前線の南側は湿った南西~南東風が吹いて風波立つこともありますが、ウネリが強まることはなかなか難しく、もわっとして蒸し暑い。
そして、北側では強弱がありながら北~北東風が吹きますが、強まってもあまり長続きせず、気温は低めで曇天や雨。基本的には東ベースのウネリが弱めに反応する程度です。

ただし!寒気と暖気のせめぎ合いで前線活動が活発化し、前線上に低気圧が発生して東の海上に抜ければ、太平洋側は少しはサイズアップして遊べることもあります。その後、しばらく梅雨前線が途切れて夏がやってきたような天気が続き、ついでに東向きのポイントなら波が続くこともあったりします。
そして、南向きのポイントでは前線の南側で南寄りの吹き続くことで、南ウネリが反応することもあります。
また、日本海側でもオホーツク海高気圧が吹き出す北寄りの風によって北ウネリが反応することもあります。
梅雨だからってどんよりするだけではないもんです。

そして、梅雨のチャンスはもう1つ!
台風スウェルです。平均すると6月には2つ、7月には4つほど発生する台風からのウネリが届くかどうかは台風との間に梅雨前線がかかっているかどうかも重要です。
台風が南海上に発生しても梅雨前線が停滞していると、前線の北側で吹く北よりの風がウネリを抑えてしまうことがあります(いわゆる前線ブロック)。
ただし、台風が北緯20度線を越えてさらに北上してくる場合にはウネリがしっかりと反応する可能性が高まります。

今週末からは台風5号からのウネリに期待ができそうです。
台風は南~南東の海上を進み、日本へ上陸せずに梅雨前線とドッキングして寒冷前線と温暖前線を伴う温帯低気圧へ変わり、東海上を進む予想となっています。

太平洋側は、梅雨前線や台風へ吹き込む北東風に抑えられながらも、土曜日後半~日曜日にかけて、まず西~東日本の南向きのポイントからウネリが届き始めるでしょう。
そして、東日本~北日本の東向きのポイントでも週明けは大きな変化が!
日本海側でも土曜日から北ウネリが入り始め、しばらく続きそうです。

ちなみに、台風は海面水温が26~27℃以上の海域で発生し、28℃以上の海域で発達していきます。
台風5号はフィリピンの東の海面水温30度の海域でエネルギーを溜めながら北上を始めました。

今後の動きにご注目を。

また、梅雨の時期は天気予報などで天気図を見るときに、前線がどこにかかっているのか、または消滅しているのかも気にしてみてください。

気象予報士
塩田久実